「論理と効率性」より「美と哲学」な方に「生きるための哲学」●干場
ミリオンセラー「超訳ニーチェの言葉」の白取春彦さんの新刊。
「生きるための哲学」
藤田編集、水戸部功さんによる装丁も美しいが、「はじめに」の言葉も美しい。
なかでも、次の一節が好きだ。
吐露してしまえば、私は哲学書を思考と人生経験の芸術だと思っている。論理の正確さだの思考体系だの真理の探究ではないと思っている。
なぜならば、論理的に正しいだの誤っているだのは数学のような人工的な次元でしか意味を持たないと考えるからである。
人生について考えることは、重要度において論理のような人工的なものをはるかに超えた事柄ではないだろうか。
もし、人の生き方を論理と効率性で考えてしまうのならば、結局のところは経済的損得勘定になってしまうだろう。そんな味気ない人生を、私個人は人生と呼びたくない。
上にご紹介したうちの、特に最後の2行が好きだ。
好きというより、共感、同感である。
意外に思う方もいらっしゃるかも知れないけれど、そして、たしかに、経営においては、最低限の論理と効率は大事で、スタッフにそれを教えるのに苦慮することもあるけれど、
でも、仕事も人生も、楽しみは、一見無駄なところ、非論理的なところに、ある。効率的にすませて、たまったゆとりを遊ぶんじゃなくて、プロセス全てにあそびが欲しい。
そもそも、仕事は人生の楽しみだと思うし、人生は、楽しむためにあると思っている。楽しみと言っても、文字通り、遊ぶこととか怠けることとは違うんだけれどね。
って、ただ、計画とか効率とかで縛られるのが嫌いなだけかも知れないけれど。。
たったひとつだけ、価値を選べと言われたら、やっぱり「美しさ」かな。
(あっ、人の外見の美醜のことじゃないです。それいったら、わたしじしん、生きるの、やめなくちゃいけなくなっちゃうから!)
まあ、だから、このような非論理的な無駄な文章を書いているわけで、おつき合いいただいている方には、申し訳ないのだけれど、ともかく、読んでみていただきたいわけです(ほんと、非論理的だ、、)。
ただ、最初にお断りしておきたいのは、「生きるための哲学」という書名から、いろいろな哲学者の思想の「解説」が書いているあるかと思ったには、そういう本ではない、ということ。
そもそも、本書は、哲学というのをカントとかショーペンハウアーとか、まあ、そういういわゆる哲学者の書いた哲学書を理解することだと考えている方には、向いていない。
そうではなくて、「哲学するとはこういうことか」と、著者とともに「体験」したい方のための本だ。
自分が生きるこの世界について、そして、人生について、いつもより深く真剣に考えてみたい、という方、ただ、気を失って生き続けるのではなく、いまを生きたい方、あるいは、生きるための助けを求めている方、そういう方のための本だ。
これについて、白取さんは「はじめに」のなかで次のように言っている。
たぶん、ここに書かれていることは、ふつうの生活をしていて聞くこともなかった発想や考え方かも知れない。しかし、それは、一般的ではないという意味ではなく、わたしたちの一人ひとりに何らかの新しい味覚のインスパイアと洞察力を与えるだろう。
目次を見ると、以下のように、一見、いわゆる自己啓発書のような項目が並ぶ。
ただ、いわゆる自己啓発書と異なるのは、著者からの「こう考えなさい。こうしなさい。わたしはこうやってうまくいった」的なことは一切書かれていないことだ。
そうではなくて、著者自身が、それぞれの項目について悩み、その過程でむさぼり読んだ哲学書からの学びが紹介され、さりとてその哲学者自身もまた悩んでいたことが推し量られはするものの、結局、正しい答えが示されているわけではない。ただ、気がつくと、著者とともに、というか、著者のことは忘れて、自分自身が、自分自身で、感じ、思索して
いることに気づく。
著者はそうやって、読む者を、それぞれの『哲学』へと誘うのだ。
1. 幸福は現実の中にのみ存在する
2. 「強く生きる」とはどういうことか
3. 「自分の仕事」を見つける
4. 自分の人生を採点しない
5. 運命を決めるもの
6. 人は何のために生きているのか
7. 幸せになる一つの方法
8. この世界すべてを理解することなどできない
9. 考えは言葉や行動にしなければ存在しない
10.願いを実現する確かな方法
11.「わからない」ままでいること
12.「心」は本当にあるのか
13.心と体は別物ではない
14.言葉にできない世界が存在する
15.相手の見ているものが見えているか
16.自分の中の「野生」を知る
17.相手を本当に理解するために
「超訳 ニーチェの言葉』のときは、当初は(ひょっとしたら今も?)、「これは哲学ではない』「哲学を自己啓発書にするとは許せん!」といった「想定内」の批判が出た。
(そもそも、ニーチェは、自分のことを「哲学者」だとは言っていないのだが……)
これに対しては、かの姜尚中先生と白取春彦さんの対談の一部を以前ご紹介したので、こちらをご覧いただくとして、本書については、はたして、どんな反応があるのだろうか。
なお、『はじめに』の最後に、ヴィトゲンシュタインの次の言葉が引用されているが、特別な方法を使わずとも人の何倍かの速度で本を読んできていたことに最近気づいた私も、本書にかぎっては、言われなくても、ゆっくり、一字一句、一行間、考え、思いを巡らしながら、読むこととなった。
「文章は、正しいテンポで読むときだけ、理解することができる。私の文章は、すべてゆっくりと読まれるべきだ」(丘沢静也訳)








はじめに、ディスカヴァー社長であり、本書の担当編集者でもある干場からごあいさつ。
さて、お待ちかねのパーティスタート!
「みなさんと近い距離で交流したい」という勝間さんの発案で実現した今回のパーティ。
















4/26(木)



話術も含め大盛り上がりのプレゼン大会終了!

続いて、ダンス・ステップを取り入れた動きに挑戦!
